海外旅行での支払手段であるクレジットカードと現金。
安全性を考えてクレジットカードをメインに予備的に現金、というスタイルに死角はないのか、検討してみたいと思います。
具体的には、現金の両替について、両替する場合と現地ATMで引き出す場合について、外貨交換レートの観点から見ていきたいと思います。
<クレジットカードの決済レート>
海外でのクレジットカード決済レートには二重の手数料が取られている、という事実をご存知でしょうか?
海外で外貨決済して日本円で支払う場合、(1)国際ブランドによる交換手数料、に加えて、(2)クレジットカード発行会社の手数料、の2つが課されます。
(1)は、VISAやマスターといった国際ブランドが外貨交換に際してレートを設定しており、その値は仲値に一定の手数料を加えたものです。(結果としての数字(TTS)は一部で公表されているものの、その算出方法は非公表のようです。)
(2)は、各クレジットカードが事務処理コスト等の名目で独自に定めており(例えばDCカードでは1.55%)、1%台のことが多いようです。
<現金両替の決済レート>
現金両替は、それぞれの両替所が仲値に手数料を加えて独自に設定するレートになります。
外貨の売却(外貨から円)、購入(円から外貨)の両方が掲示されていますので、仲値(それらの中間)との差から両替所の手数料が算出できます。
個別の両替所のレートには言及しませんが、結構な手数料を取っていると感じます。
<現地ATMでの引き出しレート>
日本の金融機関には、国際キャッシュカードを発行しているものがあり、日本での預金を海外のATMで引き出すことができます。具体的には、SMBC信託銀行プレスティア(旧シティバンク)、新生銀行を見ていきましょう。
SMBC信託銀行プレスティアでは、引き出しのレートは「SMBC信託銀行店頭での米ドル電信売レート(TTS)に3%を加えたレート(TTS×1.03)」とされています。これは、クレジットカードで見た、国際ブランドの手数料+カード会社の手数料、という仕組みに似ています。さらに、ATM使用時の手数料が200円かかります。
新生銀行では、引き出しのレートは「Visaワールドワイドが定めるレートに4%を加算したレート」とされています。これも、クレジットカードで見た仕組みとそっくりですね。
正直なところ、SMBC信託銀行プレスティアも新生銀行も、独自に設定する3~4%の手数料は高いと思います。
<ソニー銀行での現地ATMの引き出しレート>
SMBC信託銀行プレスティア、新生銀行は、日本円を外貨に両替して現地で引き出すのに対し、ソニー銀行は、外貨両替した外貨を直接、海外ATMから引き出すことができます。そして、ソニー銀行は、外貨両替の為替コストは非常に安い、という特長があります。例えば、米ドル、ユーロともに1通貨あたりのコストは15銭しかかかりません。これは1ドルが100円と仮定すれば、たったの0.15%です。
その上、海外で引き出す際の手数料も、1.76%と設定されており、SMBC信託銀行プレスティア、新生銀行と比較し、格段に安いことがお分かりになると思います。
<結論:最もお得な支払い方法は?>
少なくとも両替に関しては、ソニー銀行の外貨預金を現地で引き出すのが最も有利と言えそうです。
では、それがクレジットカードと比較してどうなのか?というと、国際ブランドのレートが非公開である以上、断定的なことは言えません。が、ソニー銀行の非常に手数料と為替コストに勝つには、国際ブランドのレートは相当低い手数料になっていないと不可能ですし、仮にソニー銀行より低い手数料になったとしても、その差は微々たるものになるでしょう。
また、レートが非公開というのは、やはり気持ち悪さが残ります。
以上、クレジットカードでの支払いと現金での支払いについて、比較してみました。
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